尼崎看護専門学校学校長就任のごあいさつ(第593号令和元年5月1日)

尼崎看護専門学校学校長就任のごあいさつ
尼崎健康医療財団看護専門学校校長 橋本  創
平成31年4月1日付けで財団法人尼崎健康医療財団看護専門学校(通称尼崎看護専門学校)五代目の校長に就任しました。前任の尾崎薫先生は平成10年以来21年の長きにわたり学校長を勤められ文字通り平成の時代の尼崎看護専門学校を統括されてこられました。平成から令和に変わる節目のときに後任として非力ながらその役職を勤めさせていただく覚悟です。
尼崎看護専門学校の歴史について尼崎市医師会100周年誌に尾崎先生が寄稿された文章を引用しつつ紹介いたします。本校のルーツは大正14年(1925年)に設立された尼崎市医師会産婆・看護婦養成所にあります。太平洋戦争後もこの養成所は尼崎市医師会附属の看護学校として准看護婦の養成を続けてきました。昭和49年(1974年)、水堂に尼崎医療センターが完成したことにより、現在の尼崎看護専門学校が誕生しました。当時は准看護婦の養成コースと2年制の進学コースを設置して正看護婦の養成も行っていました。その後、平成13年(2001年)には2年制進学コースは全日制3年過程へ変更され、看護科40名、准看護科50名を養成する看護学校となりました。しかし、准看護科は実習病院の確保が困難となりやむなく平成22年(2010年)に閉科となりました。平成24年からは看護科定員を70名に増やし3学年210名の体制となり現在に至っています。このように尼崎看護専門学校は尼崎市医師会とともに歩み、来る令和6年(2025年)には設立100年を迎えることになります。
医療の高度化、専門化が進む中で特定医療行為が認められる看護師の研修が進められています。一方で高齢化社会が進む中、地域において看護師に求められる役割は増大しています。これまでは医師の指示の下に医療行為を行ってきましたがこれからの時代は豊富な知識と的確な判断力をもった看護師が求められます。尼崎看護専門学校は時代の変化に対応して多種多様なニーズに応えることができるような看護師を養成していく必要があると考えます。
4年制の看護大学が増加していく中で3年制の看護専門学校はその特長を最大限に生かして看護大学に対抗していく必要があるでしょう。尼崎看護専門学校は従来から社会人枠を設けて入学生を受け入れてきました。社会人としての経験と一定の学歴は多岐にわたる看護学の習得の一助になっていると伺っています。また実習が重視されているカリキュラムは臨床スキルの獲得、患者さんとのコミュニケーション能力の獲得に繋がると思われます。このような強みを生かしながら学校の発展に尽くしていければと思うところです。
医師会の先生方にはこれまで看護学校での講義にご尽力をいただいてきました。また、尼崎市内の民間病院には実習病院として多大なご協力を頂いているところです。尼崎看護専門学校は尼崎市医師会の協力なしには成り立っていかないと思います。今後とも引き続きご協力を賜りますようお願いいたします。
以上、尼崎看護専門学校学校長の就任のご挨拶とさせていただきます。